重賞データcheck
 今週は牝馬・オークスが東京芝2400mで行われる。さらに平安Sも開催される。そこで、過去のデータからこれらの重賞レースの傾向を占う。
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第85回 オークス(G1)

5月19日(日) 東京競馬場 芝2400m

 牝馬のクラシック第二弾・オークス。桜花賞から800mの距離延長・1.5倍となる2400mで、牝馬の世代ナンバーワンを争う戦いとなる。舞台が変わっても桜花賞好走馬がここでも上位を争うことが多く、過去10年の桜花賞馬ではアーモンドアイとデアリングタクト、そしてリバティアイランドがここを制し、さらに秋には秋華賞も勝って牝馬三冠馬に輝いた。3歳春の女王決定戦にとどまらず、後に歴史に名を残す名牝が多く出ている一戦。今年そこに名を連ねるのはどの馬か、過去の傾向を見てみよう。
過去のデータをCheck!

チェック12桁人気馬が連続好走中

 1番人気が複勝率80.0%、1〜3番人気が計【10.5.4.11】と、過去10年の好走馬は上位人気が中心だ。ただ注意したいのは、近年はこの数字ほどは堅い決着になっていないことだ。表にもあるように、近5年は連続して2桁人気馬が1頭ずつ好走中。単勝が2倍を割った2020年や23年も3連単では4万、3万馬券という小波乱になっている。近5年の4〜9番人気は計【0.1.1.28】という不振で、好走するのはほぼ3番人気以内か2桁人気かという両極端になっているのが近年の傾向だ。
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【人気別成績(過去10年)】
人気 成績 勝率 連対率 複勝率 過去5年
1 6-2-0-2 60.0% 80.0% 80.0% 5-2-1-7
2 1-3-3-3 10.0% 40.0% 70.0%
3 3-0-1-6 30.0% 30.0% 40.0%
4 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0% 0-1-1-28
5 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
6 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
7 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
8 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
9 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0% 0-2-3-39
11〜 0-1-3-73 0.0% 1.3% 5.2%
【上位馬の人気と主な配当(過去10年)】
14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
1着人気 2 3 1 1 1 1 1 3 3 1
2着人気 1 1 2 6 4 12 7 2 10 2
3着人気 3 6 5 2 2 2 13 16 4 15
単勝 980円 680円 200円 240円 170円 400円 160円 890円 650円 140円
馬連 380円 1,160円 420円 2,290円 1,190円 25,140円 1,800円 1,880円 8,150円 590円
馬単 1,730円 3,030円 650円 2,790円 1,410円 28,210円 1,950円 4,690円 12,750円 680円
3連複 1,530円 4,140円 2,070円 4,600円 750円 28,240円 15,020円 109,190円 19,360円 16,840円
3連単 12,850円 20,150円 5,790円 20,130円 3,360円 179,960円 42,410円 532,180円 119,010円 34,140円

チェック2人気馬なら中〜外枠が高連対率

 枠番別では5枠が5連対、7枠と1枠が4連対。好成績の枠が内外の一方に偏ったりはせず、分散している印象だ。ただCheck1で好成績だった1〜3番人気馬にかぎった成績をみると、4枠以内は連対率33.3%に対し、5〜8枠は連対率66.7%。内よりも中〜外枠のほうが、上位人気馬が連対を確保する確率がかなり高い。4番人気以下の馬なら気にする必要はないが、1〜3番人気から連対候補を探すなら5〜8枠の馬を優先して考えたい。
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【枠番別成績(過去10年)】
成績 勝率 連対率 複勝率 1〜3番人気 同連対率
1 1-3-2-14 5.0% 20.0% 30.0% 4-1-3-7 33.3%
2 2-0-0-16 11.1% 11.1% 11.1%
3 1-0-1-17 5.3% 5.3% 10.5%
4 0-1-3-16 0.0% 5.0% 20.0%
5 3-2-0-15 15.0% 25.0% 25.0% 6-4-1-4 66.7%
6 0-1-0-19 0.0% 5.0% 5.0%
7 2-2-2-24 6.7% 13.3% 20.0%
8 1-1-2-26 3.3% 6.7% 13.3%

チェック3桜花賞上位馬は安定

 前走レース別では、1冠目の桜花賞組が【7.5.6.63】と圧倒的。この組の桜花賞での着順別成績をみると、優勝馬が勝率50.0%と高いが、複勝率では桜花賞1着馬と2、3着馬には勝率ほどの大きな差はついていない。過去10年のうち、桜花賞1〜3着馬がまったく馬券に絡まなかったのは2021年のみ。たとえ穴狙いでも1頭くらいは桜花賞上位馬を入れた組み合わせを買いたい。
 対して、桜花賞4着以下だった馬が巻き返して馬券に絡むケースは多くない。好走したのはルージュバック、アドマイヤミヤビ、アカイトリノムスメ、ナミュール、そして昨年のハーパーとドゥーラ。この6頭のうち昨年のドゥーラを除く5頭は桜花賞で4番人気以内、そして2走前には重賞競走を優勝していたことで共通している。ドゥーラは桜花賞8番人気、2走前はチューリップ賞1番人気15着だが、札幌2歳S優勝実績があった。
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【前走桜花賞組の前走着順別成績(過去10年)】
前走 成績 勝率 連対率 複勝率
1着 4-1-0-3 50.0% 62.5% 62.5%
2着 1-0-2-4 14.3% 14.3% 42.9%
3着 2-1-1-5 22.2% 33.3% 44.4%
4〜5着 0-2-0-12 0.0% 14.3% 14.3%
6着以下 0-1-3-39 0.0% 2.3% 9.3%

チェック4近年の別路線組は前走1着馬

 桜花賞以外では、トライアルのフローラSが【1.3.1.39】で、その他の好走馬は忘れな草賞が3頭、スイートピーSと皐月賞、フラワーC、1勝クラスが各1頭となる。その別路線組の傾向を見ると、好走した12頭中10頭が前走4番人気以内、同じく10頭が前走3着以内だった。特に2017年以降は8頭中7頭が前走1着。前走を勝っていながら上位人気にはならないような馬に妙味がある。
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【前走桜花賞以外からの好走馬(過去10年)】
馬名 人気 着順 前走 前走人気 前走着順
14 バウンスシャッセ 3 3 皐月賞 12 11
15 ミッキークイーン 3 1 忘れな草賞 1 1
16 チェッキーノ 2 2 フローラS 3 1
ビッシュ 5 3 フローラS 1 5
17 モズカッチャン 6 2 フローラS 12 1
19 ラヴズオンリーユー 1 1 忘れな草賞 1 1
カレンブーケドール 12 12 スイートピーS 2 1
20 ウインマリリン 7 2 フローラS 4 1
ウインマイティー 13 3 忘れな草賞 3 1
21 ユーバーレーベン 3 1 フローラS 2 3
ハギノピリナ 16 3 矢車賞 3 1
22 スタニングローズ 10 2 フラワーC 2 1

チェック5好走すれば連対まで届く美浦南W組

 パソコン用調教分析ソフト「競馬道 調教マスター」で、過去10年の出走馬の追い切りを分析すると、好走馬のほとんどは美浦の南Wか栗東坂路・CWから出ており、複勝率にさほど大きな違いはない。
 この中で特長的なのは美浦南W組。全成績【5.5.1.52】と3着が一度(2014年バウンスシャッセ)しかなく、好走すればほぼ連対まで届いている。この美浦南W組は併せ馬で先着または同入だった馬が【5.3.1.31】、併せ馬で遅れたか単走だった馬は【0.2.0.21】。美浦南W組は併せ馬先着・同入馬に注目だ。なお、栗東坂路組は単走追い切り馬が【2.2.5.36】と好走馬の半数を超えている。「競馬道調教マスター」について詳しく知りたい人はコチラまで。
【主な追い切りコース別成績(過去10年)】
コース 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦南W 5-5-1-52 7.9% 15.9% 17.5%
栗東坂路 3-3-6-50 4.8% 9.7% 19.4%
栗東CW 2-2-2-30 5.6% 11.1% 16.7%
美浦南芝 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
美浦南坂路 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0%